槃龍背八角鏡

槃龍背八角鏡（ばんりゅうはいのはっかくきょう,Mirror with Design of Intert Wind Dragons）は、正倉院に保管されている奈良時代の八角鏡である。

概要[編集]

「国家珍宝帳」に「八角鏡一面　重大六斤一分径一尺七分　槃龍背」(国家珍宝帳)と記載されている聖武天皇遺愛の品である。白銅鋳製の鏡である。文様は中国の神仙思想を表現している事、鋳造技法の卓抜さ、研磨仕上げが優れていることから中国製であると想定される。

鏡の背の文様は蓮葉に乗る亀をかたどった鈕を挟んで、空間全体に２匹の龍が絡まっている。外周の地には裾野に遊ぶ鴛鴦(えんおう、オシドリ)を配した山岳があり、天には遠山、残る空間には飛雲をちりばめる。八卦文と山岳文を交互に配す。